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人生の記録

【読了】米海軍で屈指の潜水艦艦長による「最強組織」の作り方

米海軍で屈指の潜水艦艦長による「最強組織」の作り方

米海軍で屈指の潜水艦艦長による「最強組織」の作り方

読みました。トップダウンで中央集権だった組織を、ボトムアップの分散型に1年で変え、ワースト6だったチームをトップ6のチームに変えた話でした。

現在の組織論の礎となっている考え方を1990年後半に失敗を重ねながらも導入し、功績を収めました。そもそも、この年代に全く新しい組織論を悩みながら、悩み抜いて導入したことが単純にすごいと思いました。重要なのは、ルールよりも本質を見抜くこと、そして既存の習慣を恐れずに変えていくこと。話の中で、ルールを逸脱しながらも、自分の判断を信じて突き進む姿が、なんともかっこよく思いました。

方法論や具体例が沢山でてきますが、この中で重要なことだと思ったことを残しておきます。

権限の委譲には、受け取り側に能力(技術力)が必要

ただ権限を渡されただけだと、混乱が生じるということです。例えば、世界最強の銃を渡されても私には使いこなせません。それには、なぜ使いたいのか、誰のために使いたいのか、そして覚悟と重い責任がのしかかります。心の準備ができてません。ということで、ただ権限を渡すだけでは失敗するということです。

この本では、どうやってオーナーシップを持つか、どうやってリーダーシップを持つか、というテクニックが記載されています。

技術力を向上させる仕組みを導入

権限を委譲することと同時に、メンバーの技術力向上が重要になります。人間の欲求としてマズローの欲求があるともいますが、その自己実現欲求の状況にどうやって持っていくかがポイントなんじゃないかなと思いました。まずは、◯◯になって認められたい、自分の能力が高まるにつれてもっとこれをやりたい、あれをやりたいなど。 艦長はどうすれば昇格できるか分析を行い、技能向上のための意識づけを行い、直属の上司に技能向上の責任を委譲し、平均と比べ沢山の昇格者を出しました。 これを見て思ったのは、やっぱり部下思いのいい先輩であることが重要なんだとおもいました。部下のキャリアを考え、実現したいことを全力でサポートする。かっこいいです。

個人に依存しない仕組みの導入

印象に残ったのは、ミスを個人の責任するのではなく、組織の責任にしていたところです。ルールを破った部下通常なら軍法会議にかけ、減給の状況なのに、罵倒もせず、嘘なく正しく報告したことを逆に褒めて、お咎めなくしてました。これはルール違反であり、普通だったら首チョンです。 ただしそこには、ルールを破ったものが、もともと真面目で仕事も一生懸命取り組んでいたという人間性が背景にあります。つまり、破ろうとして破ったのではないのです。人的ミスなんて、いつでも起こるのです。個人のせいにしたら何度も発生するのです。仕組みで対応する必要があるのです。

部下を一番に思いやる

部下の家族が出産するから、出航の準備を早めたいとか、なにそれ素敵。そして、自分が出産に立ち会うことを上司より許可が貰えなかったので、同じ想いはさせたくない。かっこよすぎ。

まとめ

この本には具体的な例は一部しか書かれてないと思いますが、この部分が超重要な指針なんじゃないかと思いました。自分も肝に命じてやっていきたいと思います。